パニック障害に陥る人は「今現在」を生きていない

 

こんにちは。

パニック障害専門カウンセラーの三木ヒロシです。

 

パニック障害に陥ってしまう理由は人により様々ですが、なかでも「現在」にしっかりと足を踏み固めて生きていない人もかなり多い印象です。

 

「現在」というのは「今・ここ」と言えるものであり、過去でも未来でもなく現在点のことを指しています。

 

現在を生きているはずなのに、現在を生きていない・・・・・。

 

少しクイズのようになってしまいましたね。

 

さて、今回はパニック障害に陥る人が多い原因のひとつ、「現在を生きていない」ということについてお話していきましょう。

 

不安の多くは過去・未来から引き寄せているもの

 

パニック障害の代名詞とも言える「不安」という感情ですが、この多くは過去の体験や未来の予測から発生しています。

 

例えば“トラウマ”というひとつの精神状態があります。

 

トラウマというのは過去に起こった何かしらの体験や経験から心の奥に傷を負ってしまい、過去のフラッシュバックでパニック状態に陥ってしまう、というものですね。

 

このトラウマというのは過去の追体験から怖さや不安を感じてしまう状態ですので、要因は「過去にある」と言い切れますよね。

 

同じように”予期不安”という精神状態があります。

 

こちらは過去に起こったパニック発作や過呼吸など怖い体験から「また起こってしまうのでは・・・」という心配から発生し、遠くない未来に起こるかもしれないと思考が乗っ取られてしまい、不安が強くなっていくものです。

 

予期不安はきっかけは過去の体験ですが、それが未来に起こるかもしれないという思考が頭を駆け巡り不安が増殖されますので、要因は「予期している未来」と言えそうです。

 

ここではトラウマと予期不安を事例にとりましたが、このように不安というのは過去や未来に思考が乗っ取られてしまい、今現在を生きていないと言える状態なんですね。

 

どのようなつらい過去も終わったことですので修正はできません。

 

同じようにこれから進んでいく未来もまだ起こってもいないことなので修正はできません。

 

修正、訂正、変更できるのは「今現在」だけであり「いま・ここ」だけです。

 

ここをしっかりと理解して意識していないとあらゆる不安に飲み込まれやすくなってしまいますので注意が必要です。

 

過去・未来の不安に飲み込まれないためにはどうすればいいのか?

 

不安の多くは過去の体験や経験、未来の予測から発生する、というのはなんとなく理解できたでしょうか?

 

ちなみにですが、人はやる事がないときや手が空いているときなど、どちらかというとネガティブ思考に陥りやすく、その際過去や未来から来る不安を引き寄せています。

 

自分の思考がアンテナとなり不安を引き寄せているわけですので、実は解決策は自分のなかにあるんですね。

 

では、不安に飲み込まれないため、どのようなことが解決策となるのでしょうか。

 

それは、

 

「今現在」「いま・ここ」を一生懸命に生きる

 

ということです。

 

普段の生活のなかで無理のない範囲で出来ることを探す、手が空いてしまう時間を出来るだけ作らない、という行動を起こしてみることが大切なんですね。

 

例えばですが、

 

・手芸や塗り絵など何かしらの手作業をおこなう

・仕事に没頭する

・細やかな家事をおこなう

・日記やブログを書く

・ヨガなど身体を動かす

・あてのない散歩にでかける

・趣味を楽しむ、趣味を増やす

・読書や映画に没頭する

 

などなど、一部ではありますが意外と今現在を実感するためにできることってありますよね。

 

もちろん上記ではなく自分で考えたことでも良いですし、家族や友達から提案されたことでも良いでしょう。

 

いろいろとできることを通し、過去や未来に思考を持っていかない、過去や未来へ思考が飛ぶのをうまく阻止する、というのがポイントですので。

 

不安を引き寄せないためにも、ぜひいろいろと活用して欲しいなと思います。

 

終わりに

 

不安という感情は自分の中から永遠に消し去ることは出来ませんが、寄せ付けない、感じさせないということは可能です。

 

それには今回お話したように思考の持って行き場を今現在にこだわる、過去や未来をうまくシャットアウトすることです。

 

少し慣れは必要ですが、繰り返していくことで身体は順応していきうまく対応できるようになりますので。

 

嫌な不安から身を守れるよう、ぜひ今回のお話をひとつの参考にしてみてくださいね。

 

 

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