こんにちは。
パニック障害専門カウンセラーの三木ヒロシです。
「会食恐怖」という言葉を聞いたことはあるでしょうか。
もしくはいま現在「会食恐怖」に陥ってしまい、そこから抜け出せず本来楽しめるはずの会食がただ苦しい場所になっているかもしれませんね。
今回は、パニック障害と併発しやしく親和性のある「会食恐怖」の根本原因とその改善方法についてお話をしていきます。
目次
会食恐怖とはどういう状態なのか?
まず先に「会食恐怖」という状態を説明します。
「会食恐怖」とは家族や友人、同僚、知人など数名から数十名くらいの食事の集まりにおいて、食事を摂ることができない、食事を楽しめない、という状態に陥ることです。
本来、食事というのは身体に栄養を取り入れるためにおこなうのはもちろんですが、そこには食べる楽しみがあり、家族や友人、知人と一緒に食事を楽しむことにより会話も弾み、お腹も心も満たされるものです。
ですが、一度「会食恐怖」に陥ってしまうと誰かと一緒に食事をすることが苦痛でしかなく、場合によっては吐き気、手足の震え、冷や汗、過呼吸などが起こります。
誰かと一緒に食事することが決まると落ち着かなくなり、当日のことを考えると憂鬱になり、ただただストレスだけが溜まっていくんですね。
「会食恐怖」が引き起こされるのは食事会や飲み会など不特定多数の時もありますし、特定の誰かの場合もあります。
また、本来であれば良くも悪くも一番近い存在である家族に対しても引き起こされることがあり、その人が抱えている根本原因が鍵となっていることは多いものです。
「会食恐怖」の根本原因とはなにか?
不特定手数、または特定の誰かと食事を楽しむことができない「会食恐怖」。
この「会食恐怖」という状態はどのようなことが原因で引き起こされるのでしょうか?
いくつか原因となるものをあげていきましょう。
・家庭や学校で食事中に嫌なできごとがありトラウマになっている
・学校の給食中に嫌いなものを無理やり食べさせられた
・学校の給食中に苦手なものが食べられずいつまでも居残りさせられた
・外での食事中に他人が嘔吐している姿を見てしまった
・家庭のでしつけが厳しく食事中も常に緊張していた
・食事中に他人から食べ方などからかわれたことがある
・元々食が細いのにたくさん食べるよう他人に強く言われた
・個室などで「閉塞感」「圧迫感」を感じてしまい苦しくなる
など、ざっと原因を見ていくとこのようなことがあげられます。
食事中の嫌な感覚、苦しかった思い出、トラウマなどを覚えており皆との食事が厳しい場合もありますが、過去のことを頭では覚えておらず無意識が覚えており、身体が反応してしまう、ということもあります。
いずれにせよ、このような苦くてツラい体験などあれば、そもそもの食事が楽しめないのも無理はないと言えるでしょう。
「会食恐怖」から抜け出すにはどうすればいいのか?
会社や社会での付き合い、友人や知人との親交など、他人と一緒に食事をする場面は多いものです。
季節によっては各イベントなどもあり、それらを含めると場合によってはかなり多く他人と食事の席が一緒になりますよね。
では「会食恐怖」に対処してうまく会食を切る抜けるにはどうすればいいのか?
ここからはその対処についてお話していきましょう。
姿勢を正し呼吸を整える
「呼吸」というのはパニック障害はもちろん、あらゆる心の病に対して大きな効力を発揮します。
会食する日が決まったら当日に合わせて呼吸を整えられるよう調整していきます。
まずは姿勢を真っすぐに正し背筋を伸ばし、約8秒息を吐いて約6秒息を吸う、というのを繰り返しましょう。
深く上手な呼吸というのは自律神経を整え、思考や視界をクリアにし、心を安定させる働きがありますので。
普段から呼吸を整える練習を重ねることで身体は動作を覚え、会食当日もすんなりと同じように呼吸を整えることができます。
親しい人には外食が苦手なことを伝えておく
会食に同席する人で仲の良い人がいるのであれば、その人に外食が苦手な旨を伝えておくのも1つの方法です。
仲の良い人であれば可能な範囲で色々と気遣ってくれる、手伝ってくれると思いますので、できるなら打ち明けておくのが良いでしょう。
また、誰かに伝える、カミングアウトすることで胸のつっかえが取れて会食に望む勇気が湧くことも多々あります。
会食の場所、空気感、雰囲気に早めに慣れる
会食で使用する場所の空気感、雰囲気などに早めに慣れておくことも大切です。
会食の場所についたらまずは呼吸を整え、気持ちを安定させます。
そして、おもむろに周りを見渡し、どのような内装なのか、お店の色合いは、観葉植物や置物などは、どのような照明か、などざっとお店の感覚をつかんでおきます。
場所に早めに慣れることで身体の安心感も高まりますので、うまく呼吸を整えながら場所に慣れていきましょう。
できるだけ出入り口に近い席を確保しておく
会食中に気分が悪くなったりソワソワして落ち着かない場合、一旦席を外して落ち着きたいときもあるでしょう。
また、個室などで食事の場合は「閉塞感」「圧迫感」で調子を崩す場合がありますので、できるだけ出入り口から近い席を確保するのが良いでしょう。
できるだけ出入り口から近い席ですとそれほど目立ちませんし、サッと出てサッと戻れるというメリットがあります。
できるだけ会話に集中してしまう
会食というのは親交を深めるため、楽しくコミュニケーションを取りながら食事を楽しむ場所でもあります。
「いま会食している」という会食に意識を向けると気分が悪くなったり苦しくなったりしますが、「会話を楽しむ場所だ」と割り切ると意識がコミュニケーションに逸れますので、それほど調子が崩れることはありません。
適度に話を聞き、適度に質問をし、適度にあいづちをし、適度に自分の話を織り交ぜる、などうまく会話を通し、集中してしまいましょう。
適度に身体の状態を変える、動かす
会食中、同じ姿勢や同じ身体の状態だと意識がつまりやすく、「閉塞感」「圧迫感」を感じやすい人だとだんだんツラくなってくることがあります。
少し身体をひねる、腰を曲げる、わざとお手洗いに立ち身体を動かすなど、適度に身体に刺激を与えることで再度身体は安定を取り戻します。
また、会食中に適度に手首を回す、両手をグーパーする、イスなどの座席で可能であれば足首を回す、などの動作でも気分が一新されますので、会食中にタイミング良く織り込んでいきましょう。
周りはほとんど気にしていないことを理解する
自分が思っているよりも周りの人というのは自分のことを見ていませんし、気に留めていません。
まずほとんど自分のことを気にしていないので、「どんな目で見られているか」「気にされているのでは」ということは意識しないようにしましょう。
周りの人は自分のことを気にしていないことが理解できると気持ちが安心・安定し、リラックスすることもできます。
周りの人は基本、あなたの一挙手一投足に興味がありませんので、それらを把握、自覚し、会食に望むようにしましょう。
最悪はキャンセルも視野に入れる
会食当日まで毎日過緊張になる、ほとんどリラックスできない、普段は問題ないが夜寝付けない状態になる、など、あまりに身体の状態、反応が思わしくないようであれば、思い切ってキャンセルを視野に入れることも必要です。
ある程度努力して会食に向かい成功体験を積み重ねることは大切ですが、あまりにも身体が拒絶するのであれば、また違う機会まで見送る勇気も必要です。
過緊張状態などが重なると身体は疲弊してしまい、会食当日は調子が悪いまま、具合が悪いまま向かうことになるので、あまり好ましいことではありません。
時と場合によっては身体の声に耳を傾け、無理はせず、日を改めましょう。
終わりに
「会食恐怖」に陥ってしまう原因や要因は様々であり、むしろ自分が気づいていないことが原因となり発症していることもあります。
「会食恐怖」がわからない人は「たかだか食事くらいで」と思うかもしれませんが、本人にとっては本当に苦しく、時には自分を責めてしまうことにもつながります。
会食は美味しく、楽しく過ごせるのが理想ですが、もし今回のお話にピンときたら、ぜひ実践してみてくださいね。
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